P・クルーグマン教授ブログ「設備投資における二つの不振」と、それにつられて考える日本経済など

今回はまたTHE WALL STREET JOURNALのPAUL KURUGMAN教授のブログエントリから。

タイトルは「設備投資における二つの不振」。今回もまた、内容と教授の英語に悩まされてしまいました。

要は、米国のリセッション、2000年に始まるブッシュ政権時のリセッションと、2007年のリセッションとの中身の違い…と言う事ですね。

これに関して、クルーグマン教授が過去に書いた二つの記事が、ジョンテーラーさんには「ひっかかる」所がある。

それに対して、クルーグマン教授が「この二つのリセッションの間には大きな違いがある」と書かれている訳ですね。

2000年に始まるリセッションは、例の2001年の9.11事件に端を発するリセッション。

「テロとの戦い」

と打ち上げたブッシュ政権の経済は戦時経済と言えるのではないでしょうか?

米国経済のこの時期の低迷は、

『1998年から2000年まで黒字転換に成功したが、2001年のITバブル崩壊後の景気対策としての所得減税の影響や対テロ戦争に向けた軍事費の拡大などにより、2001年以降再び財政赤字となった』
(http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2006/2006honbun/html/i1212000.html 参)

と説明されています(ココには具体的な数字やグラフもあります)。

一方、2007年のリセッションは、例の「サブプライムローン」による世界中に深刻な影響を与えたリセッション。これは、米国の「土地バブルの崩壊」や「金融工学を駆使した金融商品」等々が与えた米国発の世界規模のリセッション。

このリセッションは「あわや大恐慌か!?」とまで言われたけど、米国を始めとする世界の打つ手も規模も早さも大きかったので、最悪のケースは逃れることができた。
でも、未だにその影響は世界中に尾を引いている。

特に、直撃を受けなかった日本も、世界経済のリセッションを受けて、その後、輸出が落ち込み、それまでの「失われた10年」「失われた20年」そして、失われた25年…という不況の中での出来事で、ますます景気は悪化、雇用状況も悪化した。

日本は、それまでに景気回復しておかなければならないところが、だらだらとしたデフレを続け、「流動性の罠」にまで入り込んでしまった。

そんな状況下での、2011年3月11日の「東日本大震災」。

この損害の試算額は10兆円~25兆円と幅が広いが、どういう基準で試算されているのだろうか? などと考えてしまう。これは直接の「災害被害額」の試算だろう。

わたしが、わたしなりに地域別のGDPから、日本のGDPの低下を試算してみると、100兆円台になった。ただ、この方法が正しいか否かは解らない(公式的な試算はどのようにするのか解らないので…)、が、これが正しければ、日本のGDPは2割以上低下する。但し、政府の緊急投資や消費がどのようになるのかによって、この数字は小さくもなるだろうし、大きくもなるだろう。

まあ、今回はこの件については深く触れないでおこう。しかし、今回の「東日本大震災」によるリセッションは、余程上手くハンドリングしなければならない事だけは確かだろう。今までの危機にさえ「適切な対応」を取ることが出来てきたとは言えない、日本政府や金融当局に果たして「適切な対応」が取れるのかは非常に気にかかるところではあります。

さて、住宅投資の低下によるリセッションの方が、単純な(?)設備投資の低下によるリセッションよりもより深刻で、その影響も波及してゆくものである事が、クルーグマン教授のエントリで理解することができる。





Two Slumps in Business Investment
設備投資における二つの不振

Oh, my. I think John Taylor is being deliberately dense here: he professes himself baffled by my two posts criticizing his assertion that the investment-unemployment correlation says that anti-business rhetoric and policies are the problem.

何と言ったらよいのでしょうか。わたしは、ジョンテイラーがここで故意に厳密であると思います:わたしが過去に書いた、彼の投資-失業相関関係がビジネスのレトリックとポリシーに反していると言う断定は疑問である、と言う二つの記事によって困惑しているのだと言います。

Maybe this will help: let’s look at two slumps in nonresidential fixed investment as a share of GDP, one beginning in 2000 (peak in the third quarter) and one beginning in 2007 (peak in the fourth quarter). Here’s how they compare, quarter by quarter:

ポール・クルーグマン教授

恐らく、これが助けになるでしょう:二つの不況期、一つは、2000年に始まる(第3四半期にピークを迎えた)ものと、もう一つは2007年に始まる(第4四半期にピークを迎えた)における非住居用の不動産投資のGDPにおける割合を見てみましょう。四半期ごとの比較を以下に示して見ます:

四半期毎のGDPに対する設備投資比率

The slump in business investment was actually deeper and longer in the Bush-era recession and aftermath than this time around. Yet the economic slump this time has, of course, been much deeper. Why? Mainly because housing slumped this time; indeed, you can think of the 2001 recession as a recession basically led by business investment, while the 2007 recession was basically led by housing, with business investment a lagging indicator.

設備投資の不振は、今回はより実際により深くて、ブッシュ時代の不況とその余波より長かったです。そしてもちろんのこと、今回の景気停滞は、非常により深かったです。 なぜって? 今回は主に住宅投資が落ち込んだからです;本当に、2007の不況が主に住宅投資によるものであり、その遅行指標として設備投資が伴っているのに対して、2001の不況は設備投資によるものであるとみなすことができます。

So where, in all this, is there any reason to think that anti-business rhetoric or policies are at fault? I mean, if weak business investment says that you have an anti-business administration, then of the last two presidents Bush looks like the more anti-business guy.

それで、こういう状況で、どこに、アンチビジネスのレトリックまたは方針が誤っていると思う理由が、あるでしょうか? つまり、もしもより少ない設備投資がアンチビジネスの管理をすると言うならば、最後の2人の大統領のうち、ブッシュはよりアンチビジネスの人ということになります。

The point is that this looks very much like a housing and household-balance-sheet slump, with business investment if anything stronger than you might have expected given the amount of excess capacity. I cannot understand what makes Taylor think otherwise..

要点は、住居と家計のバランスシートの落ち込みが、設備投資があなたが予想したかもしれない過剰設備の量を超えてなされた場合に起こるだろう状況に非常によく似ているということです。わたしには、何がテイラーに、それ以外の事柄を思いつかせるのか解りません。

(http://krugman.blogs.nytimes.com/ 参)




※今回も翻訳は管理者の「拙訳」です。誤訳があると思いますので、指摘していただければ有り難いです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Yasutomo-Araki

Author:Yasutomo-Araki
現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

なおこのブログではアフィリエイトプログラムを利用しておりますが、実際の商品の購入に関しましては、お客さまとリンク先のホームページ管理人とのお取引になります。お取引に関しまして、当ブログ、並びに管理人は一切の責任を負いかねますので、ご了承下さい。当該商品等のお問い合わせは、お取引先までご連絡下さい。

みんなのプロフィールSP

人気ブログランキングへ

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
F2Cアフィリエイト
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
クロック
最新コメント
Flashリバーシ
時間があれば遊んでいってください
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
クリック募金
ワンクリックで救える命がある
リンク
RSSリンクの表示
FC2カウンター
メールフォーム
個人的に連絡したい時はこちらへ

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
ブロとも募集中で~す!

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
検索フォーム