P・クルーグマン教授 『予想はなぜ重要か』 を巡って

人々(国民)の『市場予測』がインフレなどの「原因」となる、と言うのはP・クルーグマン教授が折にふれて言われてきたことです。

その「プロセス」の解説と、「実例(英国)」について、The New York TimesのThe Opinion Pages で、エントリされていたので、翻訳(拙訳)させていただきます。

「株式市場」などで、「相場は、美人コンテストの優勝者を当てるようなものだ」と言う名言がありますが(女性の方で気を悪くされる方がいらっしゃるかも知れませんが、これはわたしの言葉ではなく、あのジョン・メイナード・ケインズが仰せになったことばですので、クレームはケインズさんに言って下さい)、確かに「市場」は「みえざる手」が動かすのではなく、「人間の心」が動かすのでしょうね。ひょっとしたら「人間の心のなかにこそ神が居る」のかも知れませんね。

そう言えば、逆の意味でB・バーナンキFRB議長も、日本経済(流動性の罠に嵌ったとしても)まだまだ打つ手はある。それは、例えば『短期国債の利率の下げ』だとか…しかし、要するに「政府や日銀などの指導的立場にある人が、断固たる“決意”を見せることだ」と言われていたのに通じると思います。要は、「市場」に影響力のある人が「断固たる決意」を見せれば、「市場」(に参加している多くの人々)の「判断」が変わると言う事です。

しかし(当然!?)、このクルーグマン教授への「反対意見」も当然ありますが、これはいつもの事(経済学者の世界は広くて深いです)。

今回は、クルーグマン教授は、ポールシーガルさん(←たぶんこの方)の『文章』を多く引用されているようです。段落がずれている部分がシーガルさんの『文章』だと思います。




予想はなぜ重要か
February 9, 2011, 8:03 am                  by Paul Krugman

ポールシーガルは、FT(ファイナンシャル・タイムズ)でインフレーション予想、特に最近、英国が直面している総合インフレ率の上昇にどう対応するべきかと言う対処法によって良いポストに就いています:
   

  今日のインフレーション予想に関するタカ派的な議論と将来の実際の
  インフレーションに及ぼすそれら議論の潜在的影響は、結論を思い出
  させますが、議論を忘れさせてしまったようです。将来の高いインフレ
  予測が、将来の実際に高いインフレ につながるのは、労働者と会社が、
  その契約を通して期待される物価上昇を認める ことができた場合 だけ
  に限ります。

ポール・クルーグマン教授

まさしく。わたしが過去に説明しようとしたのは、わたしたちが心配しなくてはならないのは、一旦それが経済に組み込まれると、インフレーションを恒久化してしまう一種の馬跳びプロセスです: 

  わたしが来年の価格を設定し、全体的な価格水準 — 競争している商品
  の平均価格のようなものも含んでいます— その年の通常の上昇率を越
  えて10パーセント上がることを期待したと考えて見てください。 それなら、
   わたしは恐らく、もしわたしが現在の価格の状況だけを考慮にいれている
  のであれば、さら に利益を入れ て価格を5パーセント高く設定するでしょう。

  そして、それだけではありません:と言うのは、一時的な固定価格は間を
  おいて改定されるので、それらのリセットは更にその上昇に追いつこうと
  します。また更に、わたしが年に一度価格を設定したと思ってください、
  そうすると、結果的に全体として10パーセントのインフレ率となります。
  そうすると、わたしが価格をリセットした時点で、設定された価格は、「あ
  るべき価格」より、多分およそ5パーセント低いと 言う事になるでしょう;
  その影響を将来のインフレーションの予想に加えると、わたしは多分10
  パーセント価格を上げるでしょう — たとえ需要と供給のバランスが保た
  れているのが多かれ少なかれ、今だけのことだとしても。

  さて、皆がこんなことをやっている経済を想像してみてください。この事が 、
  わたしたちに教えてくれているのは、供給または需要のどちらでも良い の
  ですが、大きい過剰がない限り、インフレーションは無際限に継続する傾
  向があるということです。特に、一旦、まあ、持続的な10パーセントのイン
  フレーションの予想が、経済に「組み込まれる」ならば、その緩みを取り除
  くために非常に長期間 — 長年の高い失業 — その率を下げるのに要する
  ことになります。

英国の場合の重要な点は、そのような事が起こっているという徴候が何もないということです。総合インフレは食物、エネルギー、ポンドの下落、VAT(付加価値税)の増税のために増加します;しかし、ねちねちと馬跳びしている価格は、まったく良く解りません。下のグラフは普通の週給をしめしています:

標準週給


出典

このように考えてください:現在英国で率を上げることは、賃金成長(すでにはるかに最近の基準より劣っていますが)をさらに減速するよう要求することになってしまいます。それは、総合価格の昔の急騰に対しての賢明な方針でありません。




今回も、またまた管理者の拙訳です。誤訳部分を指摘していただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

しかし、今回はかなり長文だったので、正直、疲れてしまいましたので、管理人の考察は短くなってしまいました^^;
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Author:Yasutomo-Araki
現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

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