国家についての小論考 PartⅡ

「今の社会、どこかオカシイ」

と言う、素朴な疑問が私的にあります。

それと同時に、

「この国は、このままだとどんどん地盤沈下を起して(この間、GDP世界2位から中国に抜かれて3位になりましたよね)、やがて“経済大国”という“過去の栄光”と言う思い出にふける、アジアの中の一つの国という立場に埋没してしまうのではないか」

と言う、危惧を感じざるを得ません(“経済大国”ではなくなるという事は、単に“貧しくなる”と言うに止まらず、“国際的な地位”が落ちる事でもあり、【国際競争力】【国際発言力】などの世界における“影響力”が低下することでもあり、ただでさえ『外交下手』の我が国がさらに国際社会において、存在感の無い国になる事を意味し、『軍事力』を実質行使出来ない我が国にとっては、致命的な状況を意味すると考えています)。
それを感じるのは、

① この国のモラルが甚だしく低下している。
② 論理的(解り易く言えば『単純に考えても、この国の国民一人一人にとって有益と考えられる』と言う意味です)な“政策”が行われて居ない(むしろ、それらを“厭う”『政・官・財』の“宿痾”とも表現すべき、『既得権益への固執』が、それらを表裏両面から邪魔しているとしか思えない)。
③ 余りにも機能していない“政治”“行政”。

 これらの3項目は、お互いに“補完”関係にあって、この国の“腐敗”状態を産み出している“源泉”であると思います。現在の日本の状況は、幕末の状況に非常に似ているように感じます。ただ、ここには『改革派たる勢力と、中心になる“王”が存在していない』。幕末期の動き、そして『維新』を全て肯定する気にはなりませんが、少なくとも、かなりの数の『不惜身命』の人々が、“命”を張って働いていた事は事実としてある訳で、中途半端な気持ちで【この国】を担い、考え、行動していた訳ではないでしょう。今は、犯罪を犯しても、なかなか“死刑”にはなりませんからね。むしろ国際的に見れば、この国の量刑は非常に軽いと言えると思います。特に、「公的立場」の人間が、犯罪を犯しても、事が大きければ大きい程、【組織】として“隠ぺい”しますし、また、『守秘義務』と言う事で、国民に知らされないシステムになっていると思います。この『守秘義務』も、非常に“あいまい”で、どこまでが『本来の守秘義務』に当たるのか非常に解りにくい。ですから、“まずい立場”にある公人は、なんでもかんでも『守秘義務』に当たると言ってしまえば、対外的に“漏れる”事は殆ど無い。もしも漏らす者が居れば『守秘義務違反』と言う(屁)理屈でも付けて、【処罰】【飼い殺し】【退職】等の“処置”をすれば良い訳ですね。

 さて、これらの『お話』をするときりがありませんから、今回は、今日、わたしが読んだ新聞報道(Net版)から考えてみたいと思います。

『もの言えば…月内退職迫られる 政府批判論文の経産官僚』

政府の公務員改革が不十分だと雑誌などで批判を続ける経済産業省のキャリア官僚が、今月末までに退職を求められていたことが、関係者の話で分かった。この官僚は7月に民間企業への出向打診を断った際、拒否しても省内に残せないと当時の事務次官から告げられていた。この官僚に対する処遇の影響で、同省幹部は「省内が自由にものを言えないムードになっている」と話している。

 この官僚は、経産省大臣官房付の古賀茂明氏(55)。同省や企業の関係者らによると、古賀氏は今年7月、当時の望月晴文・経済産業事務次官から大手企業に出向するよう打診された。古賀氏がこの打診を断ったところ、次の人事異動で新たなポストが用意されていないと告げられた。古賀氏の退職期限は10月末とされ、独自に再就職活動をしているという。

 古賀氏は「改革派官僚」として知られ、雑誌で政府の公務員改革が不十分だと批判してきた。先月27日発売の経済誌でも、「国民の期待を裏切る天下り規制の骨抜き」と題した実名の論文を掲載。論文は、「民主党が強く主張してきた政治主導と脱官僚は、まったくの看板倒れとなるおそれが出てきた」「民主党がマニフェストで主張した天下り根絶の原点に戻って出直してほしい」など、政府を厳しく批判し、注文をつける内容となっていた。

 この経済誌の発売直後、古賀氏が、大臣官房から約2週間の予定で北海道や九州への国内出張を命じられたことで、経産省内で「論文掲載の影響があるのではないか」との見方が出ている。出張理由は「地方の経済状況についての調査」とされるが、ある経産省関係者は「東京から離してメディアからの取材を受けにくくしようとする狙いを感じる」と話す。

また、経産省中堅幹部は、古賀氏の処遇について、「『文句を言うなら辞めてから言え』というのが大臣官房の考えなのだろう。ちょっとやり過ぎではないか」と批判。経産省OBも「実名で政府を批判するという身内の勇気ある行動を、経産省は真摯(しんし)に受け止めていない」と述べた。

 経産省大臣官房秘書課は朝日新聞の取材に対し、「(古賀氏が)地方に調査に出ていることは事実だが、論文の掲載とは関係ない」とし、古賀氏に退職を求めたかどうかについては「個別の人事についてお答えできない」としている。古賀氏は、再就職活動をしていることだけは認めた。(野口陽)

(朝日新聞電子版 参照)
(http://www.asahi.com/national/update/1009/TKY201010090223.html)

 こう言う『骨のある官僚』も居るのですね。しかし、この古賀氏と言い、高橋洋一氏と言い、『公務員村』から見れば「裏切り者」ですね。こういう場合、国から都道府県、市町村まで、対応は基本的には【追放処分】ですね。彼らこそ、本当は『この国の宝』だと思いますよ。もちろん、かれらも神さま(全てを見通せる訳ではない)ではないですから、間違った事を言う場合もあると思います。でも、そうであれば、本来なら【処分】ではなくて『議論』ですよね。かれらは、当然、議論には応じますよ。但し『議論』になればでしょうけどね。概ね【権力側】は『議論』は好まないようです。なぜでしょうかね~ 
『議論』に応じないという事は、「議論すれば負ける」事が解っているからでしょうね。それでも「議論すれば負ける」政策をしたい。何故、“理屈”が通らない“政策”を実施したいのか。そこには【権益】【保身】、その他『知られたくない事』があるからでしょうね。

 日本は、「法治国家だ」なんて言っていますけど、実際はどうなのでしょうか?
『法の精神』と言うか『法』の成り立ちから言えば、本来は『権力のクビキ』として成立してきたモノです。“権力”は“リヴァイアサン”(化け物)ですから、これが秩序無く暴走すると、『罪なき者に罪を負いかぶせて抹殺』が起きてしまう(そういう封建時代の民衆の怒りと目覚めが『法』を創ってきたのです)。そういう事が起こらないように、『法』が有り、本来『法』を守るべきなのは『国家』、『権力』です。『国家』は『法』に則って行動し、民が犯罪を犯した場合でも『国家』が、『法』に則り“処罰”“処分”を行う(この辺りの事については小室直樹先生の著作を参考にして下さい)。

 しかし、現実の“役人のメンタリティ”は異常と思われます。本来『法に則って行動』しなければならない『公人』が、

「自分達(だけ)は、治外法権の場に居る」

と思っている節が濃厚にあります。英語で言えば“Out of low”ですね。“アウトロー”。要は【悪人】【犯罪者】の類です。誰に対する犯罪か? もちろん“国民”に対する犯罪です。

ところで、先程の記事に戻りますけど、実は、この記事が出るまで、古賀氏という官僚の事は知りませんでした。ですから、彼の『主張してきた事』も良く知りませんでしたし、今も良く知りません。

この記事で伝わって来るのは、「古賀氏という骨のある官僚が居て、『政府の公務員改革が不十分だと雑誌などで批判を続け』ていたところ、『事務次官から大手企業に出向するよう』(つまりは【公務員村】から出て行けって事ですね)告げられ、それを断ったところ、『拒否しても省内に残せない』(つまりは『クビ』って事ですね)と告げられた(宣告された)。
そして、『この官僚に対する処遇の影響で、同省幹部は「省内が自由にものを言えないムードになっている」と話している』という状況がうまれている。つまり、古賀氏に対する措置は【見せしめ】或いは【スケープ・ゴート】ですね。これは『役所』の常套手段です。わたしなんかは、もしも古賀氏の主張が『正しい』(正しいという判断は、実は非常に難しいです)、或いは、少なくとも古賀氏の言っている事の方が『道理が通っている』と感じるのであれば、彼に“同調”する“勢力”が出てきて、省内の意見のバランスが取れれば、良い議論が出来て、『本当に国民のためになる行政が行えるのではないか?』とか、思ってしまいますけど、現実は、“コウ”ですね。皆逃げちゃう。兎に角、関わると“損”。もう、小中学生の『イジメ』の構造と同じレベルですね。これで“日本国家のエリート”を自認しているのですからね。

「貴方、なんのために公務員になったの?」

って言いたくなります。そのくせ“プライド”だけは超一流ですね。

「その“プライド”をココで見せてよ!」

とも言いたいですね。【保身】や【お金】のために“公務員”になるのは“邪道”ですよね。

「それなら民間企業へ行って、心行くまでヤッて下さい」

と言うのが、わたしの意見です。官僚のメンタリティーも【変】ですね。『天下り』『渡り』で、退職後、数億円の収入があるそうですけど、それだけの仕事やってますか? って聞きたいですね。誰かが、官僚のメンタリティーについて書くか言うかしていましたけど、

「もしも、自分が民間企業に行っていれば、当然トップになって居るので、これ位の役職と、収入は当然」

だと考えて居るそうです。であるなら、わたしとしては、余計にそういう方には民間企業に行って欲しいですね。官僚がもしも民間企業に行っていれば全員がトップになれる…そんな訳ないですよね。

 最後に、古賀氏の考えの一端を知るために記事を探していましたら、次のようなのが見つかりました。(WEBRONZA の記事です)この記事は途中までで先を読むには登録が必要です(登録は無料ですが、購読は有料かもデス)。

霞が関の現役官僚が語る「公務員制度改革は、こうあるべきだ!

古賀茂明(前国家公務員制度改革推進本部事務局審議官)/聞き手:一色清
2010年09月02日

挫折したかに見える民主党政権の公務員制度改革。霞が関きっての「改革派官僚」で、国家公務員制度改革推進本部事務局などで関連法改正などを進めてきた古賀茂明氏が語る、民主党政権による「改革」の限界と、大胆で有効な公務員制度改革の道筋とは――。

 ■古賀茂明(こが・しげあき) 1955年生まれ。80年、東大法学部卒業。同年、通産省(現・経産省)に入省。2003年、産業再生機構執行役員。経産省の経済産業政策局経済産業政策課長などを経て、08~09年に国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官を務めた。

 ――現在、古賀さんは経済産業省の大臣官房付という役職にいますが、その経緯からお話ください。

大変申し訳ありませんが、具体的な人事の経緯は「対外秘」ですので、お話しすることはできません。言えることは、昨年12月17日まで国家公務員制度改革推進本部の審議官をしていましたが、仙谷(由人)担当大臣の方針で幹部入れ替えがあったため、経産省に戻され、そのまま今日に至ったということだけです。また、今日お話しするのは、私の個人的な考えで、経産省や政府の立場とは関わりがないということも、あらかじめ申し上げさせていただきます

――「報復人事」などと一部では言われていますから、大変難しい立場におられるんだなということがひしひしと伝わってきますね。我々の取材では、大臣官房付にもいろいろな場合がありますが、古賀さんのようなケースは、イレギュラーな時期にポストを外れたための「待命ポスト」ということですよね。年明け1月頃、あるいは遅くとも春には新しいポストに移るのが普通ですが、結局、4月も7月も何もなかった。その間、天下りを提示されたが、これを拒んだとも伝えられていますが、真相はどういうことなんでしょうか。

 まず、私のケースについてということではないですが、天下りについて、今何が起きているか説明しましょう。民主党政権は「天下り根絶」を掲げていましたが、独立行政法人などへの現役出向や民間企業への派遣は厳密な意味では天下りではないからということで、これを積極的に進めようとしています。これは参議院選挙などに国民の関心が集中していた時に打ち出されたのであまり知られていませんが、かなり大胆な方針変更です。また、霞が関を辞めてOBの斡旋で民間に移る場合、「役所が斡旋しなければ天下りには当たらない」とされていて、同僚や先輩・後輩たちの多くもそうした人事に従っています。

 しかし、出身官庁に戻ることが前提の現役出向であっても、ポスト維持のために無駄な仕事を増やしたり、民間との間で不透明な癒着が生じるという点では天下りと同じです。特に今回進められている現役出向や民間派遣の拡大は、政権の意図とは違って、官僚側は、「天下り禁止で上が詰まってしまったので、その手前で外に避難場所を民間企業などのコスト負担で作り、ポスト不足を解消しよう」という目的で実施しようとしていますから、今までの天下りと同じ弊害が出る危険性は高いと言わざるをえません。私は、もちろんこの制度の拡大には前から強く反対していました。

 もちろん、人事権者の発令で一方的にそういうことが行われる場合は私も従わざるをえませんが、例えば、現役出向の場合は、形式的に一度退職して公務員の身分を失うかたちになります。その際、クビになるのではなくて、自発的に辞職願を出す。本人が国家公務員じゃなくていいと言っているから独法に、という形にするのです。同じように、民間企業への派遣時にも、本人同意の手続きが必要です。つまり、そこに行くかいかないか、自由意志の選択を迫られるわけです。私はもともと「現役出向は形を変えた天下りだ」として反対の立場をとっています。ですから、仮にそういうオファーがあったとしたら、それは踏み絵を迫られるようなものですよね。(以下略)

(WEBRONZA 参)
(http://astand.asahi.com/magazine/wrspecial/2010083100027.html)

 しかし、上記程度の主張は、他の識者の方々も言われておりますし、それ程『過激』なモノではないような気がしますが、役所とすれば、内部からこのような意見が出てくる事は『非常な脅威』なのでしょうね。『役人の既得権益構造』を破壊するモノですからね。興味のある方は、一読してみて下さい。
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現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

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