おいおい、それって「政府によるねずみ講経済」じゃないの!!

 経済学をアカデミックな場で学び始めて、もう10か月目。
大学院はさすがに学部とは違う(と言って、経済学部がどんなのかは知らないのだけど、工学部から類推してですが)、「レベルが高い」(特に、経済学部卒でないわたしにとって(^^ゞ)のは当然として、「進む速さが早い」「評価が非常にドライ」…特に、進む速さが中途半端ではない。一時間(90分)で一章が完結!

 当然、「予習」「復習」…「再復習」は当然なのだろうけど、「科目数」も多いので、当然、「力が入る科目」と「適当な科目」に分かれてしまう。概ね、授業が淡々と進んでゆく科目については、これらは「後回し」になるが(兎に角「余裕」が無いので…言い訳(^^ゞ

 ところが、こいつが「実は難物」で、「試験」となると「非常に高度な問題」が出たりする。

「エッ、こんなの習ったっけ!!」

てな事になってしまう。だから「油断大敵」なのだが、やはり、腑に落とし込むまで学習しようとすると、物理的に、圧倒的に時間が足りない(それに「経済学」のお勉強ばかりやってる訳では無いですからね…)。


 アカデミックな経済学に関しては、長年実社会(特に財界)で活躍されて来て、経営をしてきたような人たちは「学問の経済・経営と、現実の『現場』の違い」(&「学問的な難しさ」!?)から、

「現実の経済・経営現場は、そんな理論で動いていない!」

と言いたくなったりもする(実際、教授に「そういう発言をする人も居る」と聞いています)。

 わたしも、「学問の世界」と「現実の世界」のギャップは物凄く感じる。が、わたしは「経済学」のアカデミックな考え方を理解するまでは「批判するべきでは無い」と言う考え。

で、ある程度、理解が進んだ時点で、「現実を学問にフィードバックすべきだし、逆に、そうやって使える経済学になった学術上の経済学を、実際の『現場』で使うべき」という考えである。


 最近、ロバート・バロー教授の「マクロ経済学」(センゲージラーニング株 刊)を読んでるのだけど、その第5部「政府部門」の「第14章 政府債務」の章は、読んでて「唸ってしまう」と言うか「背筋が寒くなって」しまった。

 もちろん、この章だけを読んで、理解するのは無理だろうと思うけど(と、言うのは、バロー教授は、単純化した「景気循環モデル」を、条件を徐々に現実に近づけてゆく…という方法で、本書を組み立てられているからだ。それに加えて言えば、バロー教授は「新古典派」で、「ニュー・ケインジアン」の学者さんとは考え方が少し違っている。ただ、現代は「物理学」がそのフレーム・ワークが揺らいでいるのと期を一にしてか、経済学も新しい時代を迎えている。それは「ミクロ経済学をベースにしたマクロ経済学」…ミクロ的基礎を持ったマクロ経済学…或いは、ある学者に言わせれば「我々は始めて本当のマクロ経済学を手に入れた」「今まで本当のマクロ経済学は存在しなかった」…的な事を仰っている多くの学者さんがいらっしゃる状況みたい)しかし、それにしても、この章だけは「現状の日本の状況を当てはめると」本当に「背筋が寒く」なる。

 この章、全体がそうなのだけど、一例だけ挙げると、P.510の「リカードの中立命題の一般化」の中で、

『…政府が赤字ファイナンスの減税を1度行って、そのために生じた政府債務の元利支払いを国債発行で永久にファイナンスする場合はどうであろうか。この場合には、将来の実質税は全く増加しないように思われる。しかし、このような債務支払いのファイナンスを行えば、政府債務の経路は発散してしまうこれは一種の連鎖手紙(「不幸の手紙」のたぐい)やねずみ講のようなもので、実質政府債務は最終的には持続不可能なペースで増加する。われわれは、政府が連鎖手紙のようなことはしないと仮定している
 以上見てきたすべてのケースにおいて、所得効果はほとんど生じないことがわかる。この分析結果が変化しない理由は、われわれが実質政府購入Gの時間的経路を不変に保っているためである。政府購入は、いずれかの時点で、実質税Tによって賄わなければならない。政府は、財政赤字の大きさを変えることによって、徴税のタイミングを変化させることができる。しかし、政府は、いずれは徴税しなければならない。この結論は、経済学でよく言われる「ただの昼食はない」の一例である。もし、政府が実質税の現在価値を変化させたいならば、政府購入Gの現在価値を変化させなければならない。したがって、Gの時間的経路を不変とする仮定が非常に重要なのである。』(下線部は管理者)

 今、日本で起こっていることは、バロー教授が「われわれは、政府が連鎖手紙のようなことはしないと仮定している」と書かれている事そのものではないか。それは政府による「一種の連鎖手紙(「不幸の手紙」のたぐい)やねずみ講のようなもの」なのである。

 現在の日本の財政は「政府によるねずみ講経済」なのである。そして、わたしたちが「増税を拒否」すれば、高インフレになるだろう。実は「インフレは増税と等価」なのである。いわば「インフレ増税」である。わたしたちは「増税」をとるか「インフレ増税」をとるか…という選択の岐路に立たされているのかも知れない。

 しかし、「不況が続く中」での「増税」は「消費」を更に下げ、しかも悪いことに、老齢者が生活のために「貯蓄」を切り崩し始めている…と言う事は、「投資」も減少することになる。つまりはGDPは低下し、この国は、ますます「貧しく」なるだろう。

 それを「救う方法」は、A項(技術項)を上げる事しかないだろう。だが「教育」も問題を抱え、「若年者層」の就職問題を抱えている現状の日本に、「出口」が見つかるのは非常な「困難」を乗り越えた先になりそうである。
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現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

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