金正日総書記の急死・今後の展開・今本当に求められるモノ

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が急死した。

数年前から、「危ない」と言われ続けていたが、かなり「持ち返した」と思ってただけに、

全く『急逝』の感は否めない。

asahi.comの報道によれば、

「金正日総書記の死因は心筋梗塞 朝鮮中央通信が報じる」

とあって、

「朝鮮中央通信は19日、金正日総書記の死亡原因について「心臓及び、脳血管の疾病により、長期間治療を受けてきた。度重なる精神的、肉体的な過労により、12月17日、走行中の列車のなかで急性心筋梗塞(こうそく)が発生し、心臓性ショックが併せて起きた。発病直後、全ての救急治療対策を立てたが、12月17日8時30分に死去した。12月18日に行われた病理解剖検査では、疾病の診断が完全に確定された」と伝えた。」
( http://www.asahi.com/international/update/1219/TKY201112190161.html 参)

とある。

そして、後継者は予想されていた通り、三男の「金正恩」氏。しかし、今回の「権力移譲」は、金正日氏の時よりも「困難がある」事は、メディア報道を見るまでも無く予測できるところだが、毎日jpによれば、

「金総書記死去:発表まで51時間半…指導層の動揺鎮める?」

「【ソウル西脇真一】北朝鮮の報道によると、金正日(キム・ジョンイル)総書記(69)が17日午前8時半に死去してから19日正午の発表までに51時間半かかった。94年7月に死去した父、金日成(キム・イルソン)主席のときの約1.5倍の時間だ。今回の発表で、北朝鮮はこれまで金主席と金総書記にしか使わなかった「領導者(指導者)」という言葉を後継者の三男、正恩氏に初めて使用。「死去から発表までの間にも最後の権力固めが続き、時間も必要だった」との見方も出ている。

 ラヂオプレスによると、金主席は94年7月8日午前2時に82歳で死去し、翌9日正午に「訃告」の特別放送で発表された。発表まで34時間だった。

 当時は「国家葬儀委員会」の名簿や「心筋梗塞(こうそく)」だとする病理解剖検査に基づく「医学的結論書」などが発表された。「発表内容の構成は今回とほぼ同じ」(ラヂオプレス)

 しかし、17時間半の差がついた。金主席は北朝鮮中部の景勝地、妙香山で死去したとされるが、金総書記は「現地指導の途上」とだけ明かされ場所は不明だ。

 このため、遺体の搬送に時間を要したことも考えられるが、ソウルのある外交筋は「死後の権力闘争や、指導階層の動揺を鎮める作業に時間がかかった可能性もある」と指摘する。

 後継者に指名されてから20年の歳月をかけてトップに就いた金総書記と違い、正恩氏は若く対外デビューも昨年で、権力基盤はまだ弱いとみられる。

 また、ラヂオプレスによると今回初めて「わが党と軍隊と人民の卓越した領導者」と正恩氏を紹介。領導者は最高首脳を表し、この外交筋は「こうした用語の使用をめぐっても議論が続いたかもしれない」と言う。

 死去の報道があったこの日のうちに、朝鮮中央通信は「金正恩同志の領導に従う」という平壌市民らの言葉も伝えており「正恩氏をもり立てる準備にも時間が必要だった可能性がある」(ラヂオプレス)。

毎日新聞 2011年12月19日 21時06分(最終更新 12月19日 23時23分)」
(http://mainichi.jp/select/world/news/20111220k0000m030054000c.html 参)

と、報道されている事でも、推察される。

金正日総書記への「権力移譲」でも、かなり「混乱」があり「粛清」があり、「政府高官(親類・縁者を含めて)」の海外亡命があった。今回の金正恩氏への「権限移譲」の招くだろう「混乱」はそれ以上になる確率が高い事は言えるだろう。

同じく、毎日jpでは、次のように報道されている。

「金総書記死去:体制維持、重大局面に」

「2012年の来年、父の金日成国家主席(故人)生誕100年に合わせて「強盛大国の大門を開く」と目標を掲げてきた金正日総書記。その目標達成を見ないまま死去した。

 北朝鮮の最優先課題は金王朝による体制維持だ。これが金総書記の死去により、極めて重大な局面を迎えた。正恩(ジョンウン)氏は、朝鮮人民軍と朝鮮労働党に集団指導体制を構築し、体制内部を引き締めながら、金王朝の存続を図るしかないようだ。

 10年9月に金総書記の後継者として公式の舞台に登場した正恩氏が20代後半の若さで、核・ミサイル問題で国際社会と渡り合い、疲弊した経済の立て直しという難題を抱え込むことになる。

 正恩氏は公式の場に登場する数年前から軍や治安機関の掌握を進めていた。北朝鮮の治安機関の内部文書では、「偉大な将軍様と青年大将金正恩同志の唯一的領導がわれわれの生命線」などの表現が繰り返し登場する。正恩氏の国家指導者としての位置づけや権威が、金総書記と同様に絶対的なものと認識されていることの表れだといえる。

 新たな指導体制は、正恩氏を統治の象徴に据えながら軍や党などを中心にした集団指導体制になるとみられるが、その陣容はまだ明らかにされていない。体制内部の結束にほころびが出る場合、北朝鮮崩壊という最悪の事態に直面する可能性もある。

 北朝鮮国民の生活は依然として苦しい。「強盛国家建設」のスローガンを掲げ、平壌市内ではアパート、公共施設の建設が進む。携帯電話の普及率が上がり、自動車の通行も増えた。しかし、その代価として外貨稼ぎのために石炭など鉱産資源を大量に中国に輸出。国内の電力事情は昨年よりも、今年の方がはるかに悪化しているという。

 核問題では、北朝鮮は日米韓が突き付けてきたウラン濃縮活動中断を受け入れる姿勢を示しているとされる。経済状況を好転させるには国際環境の改善が不可欠だと判断している可能性がある。【北京・米村耕一】」
(http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20111219k0000e030165000c.html 参)

今現在、実質的に金正恩氏が「どこまで、軍を掌握できているのか」がポイントであることは、容易に理解できることだ。このような「独裁国家」では、結局は「独裁者が軍を掌握しているか否か」で、権力維持が可能か否かが決定する。

わたしは「政治学者」では無いので、過去に見聞きしてきた「経験則」でしかないのではあるけれども…。

しかし、YOMIURI ONLINEでは、それを裏打ちするような報道がされている。

「肩書き不足の正恩氏、葬儀後は権力闘争か」

「北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の死去は、健康不安を抱えていたとはいえ、最近、精力的に現地指導を繰り返していただけに、突然の印象をぬぐえない。

 国際社会の関心は、三男の金正恩(キムジョンウン)氏(28)への権力継承が未完成の現状で、北朝鮮の体制が崩壊へと進むのか、それとも安定に向かうのかにある。

 朝鮮中央通信が19日に金総書記死去を伝えた「訃告」は、正恩氏について、「革命の偉大な継承者で、党と軍隊の卓越した領導者」と表現し、金正恩体制への移行を強く打ち出した。

 北朝鮮の動静が安全保障に直結する韓国では、金総書記死去が伝えられると、全軍は直ちに非常警戒態勢に入り、情勢の急変に備えた。李明博(イミョンバク)大統領は緊急の国家安全保障会議を招集し、北朝鮮内の情勢分析と対策の検討に入った。

 韓国政府内では、「正恩氏への権力継承以外に北朝鮮の選択肢はない」との見方が支配的だ。それでも、権力空白期に起きる不測の事態の可能性を注視する。

 韓国外交安保研究院の尹徳敏(ユンドクミン)教授は、「葬儀委員会の顔ぶれをみても、当面、正恩氏中心の体制で動くだろうが、葬儀後に権力闘争が起きる可能性がある」と不安定さを指摘する。

 尹教授によると、金正恩体制は、〈1〉金総書記の妹の金敬姫(キムギョンヒ)氏(政治局員)と、夫の張成沢(チャンソンテク)氏(同候補)を中心とするロイヤルファミリー〈2〉金日成(キムイルソン)時代の抗日遊撃隊員の子孫〈3〉李英ホ(リヨンホ)人民軍総参謀長ら軍部側近――の相乗り体制で、「運命共同体」として結束は固いとみられる。しかし、正恩氏が後継体制を固める過程で排除された軍人などに不満が高まっているとみられ、クーデターや内部抗争の可能性など「今後を予測するのは難しい」という。(ホは金ヘンに高)

 1994年7月に金日成主席が死去した時は、金総書記がすでに朝鮮人民軍最高司令官、国防委員会委員長、党書記として権力を固めていたのに比べ、正恩氏はいまだに党中央軍事委員会副委員長(委員長は金総書記)の肩書を持つだけで、権力継承作業の途上にあったことも不安定要因だ。

(2011年12月20日09時00分 読売新聞)」
(http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111220-OYT1T00176.htm?from=main2 参)

もちろん、金王朝は、「軍の重要性」を認識していたので、「軍への手当は厚かった」はずだが、それでも、「平壌以外の「地方道」では「飢えに苦しむ人民が増え続け、黙して死を待つか、批判して死を受け入れるか」と言う状況にまで追い詰められ、最近では(今までは考えられなかった)「金王朝への批判を行う人民が増えている」と言われていた。

さて、ここまでは「政治」のお話。

で、「経済学」的にはどう考えるか。

まず、確かに、北朝鮮は「民主主義国」ではない(正式名称は、朝鮮民主主義人民共和国だが…)ので、「独裁の経済学」を考えなければならないだろう。

普通の「経済学」で考えれば、「資源」を「民需には殆ど回さずに、軍事・政治(官需と言えるのかなぁ)に、その多くを回し過ぎている」経済だ。

だから、国の経済発展(人々の「厚生」「満足度」を上げる、K:資本の生産には手つかずに近い状況)には、無関心で、そのGDPは、2008年で400億ドル、一人当たりだと1700ドル(Wiki より)と言われている。本来は「政府発表」の数字を使うべきだけど、「おそらくどの統計数字を使ったとしても、正しい数字は期待出来そうに無い」ので、まぁ、概ねその位と考えよう。すると、「一人当たり年収17万円」と言う数字が出てくるが、これは「(北朝鮮の)富裕層も含めた数字」。と言う事は、平壌のGDPが「押し上げている」ので、地方の人々のGDPは「数百~千円/月」程度か? それでは「食べては行けない」だろう(北朝鮮の「ジニ係数」は大きいと予測される)。

だから、彼らは「政治的な意図」よりは「生きていけない」から「脱北」するのだ。

北朝鮮の「支配層」がもう少し、「人民の厚生」を配慮した「経済政策」を取るような国であれば、「人々の不満のエナジーは緩やかなものになっていただろう」と思わざるを得ない。が、それはあくまで「経済学」的な発想なのだ。

あの国では「王朝権力者・軍・政府高官」が支配する「封建国家」なのだから、「王朝権力者・軍・政府高官」の「満足度」が優先する。なぜならば「それが王朝を維持するための中心的機構」だからだ。

かれらの「経済基盤」は「国内生産」にあるのではなく「海外からの資金」にある。だから、益々「国内資源を軍備等に費やす」事になって「国民経済はやせ細ったモノにならざるを得ない」。

金王朝が、もう少し「経済通」であれば(しかし、ここが矛盾するのだけど、「国内経済」を良くしようと思えば、「資本主義」を取り入れざるを得ない…それが未だ「完全」なモノではないとしても…が、それを取り入れることは「金絶対王朝の衰退」につながる事になる)、本当の意味での国力の強化(資本の強化、GDPの増加)を図るだろうが、それは同時に「自己否定」にもなってしまう。

あの国は「自己矛盾」を抱えている。それで、(強圧的)「海外資本の強奪」に走らざるを得ないが、今、世界は、1930年代の「大恐慌」以来の「世界同時経済危機」に直面している。

全く「皮肉」なもので、「金絶対王朝」が依存しているのは、王朝が許容出来ない「資本主義」が生み出す「生産」なのだ。今、その「水の流れ自体がチョロチョロ」になって、「金王朝」に流す余裕が無くなりつつある。

北朝鮮経済は、第一に「中国の経済支援」で成り立っていると思われる。中国は「奇跡の経済成長」をし、この「世界同時不況」の中でも「高率の経済成長」を維持している…が、「様々な(政治)経済問題を抱えている」事も確かだ。だから、いつ「北朝鮮へのパイプへ流す水は絞られるか」解らない。

ただ、中国としては、北朝鮮が「崩壊」されると「非常に迷惑」である事も事実。丁度「東西ドイツが統一された時に、ドイツ経済が打撃を受けて、停滞した…今尚、苦労している」のと同様の事態が起こりえる。

しかし、韓国、そして日本も例外ではない。まず韓国、そして日本を始めとした「周辺諸国」への「難民」が問題となるだろう。

ところで毎年「日本から北朝鮮へは膨大な資産(お金)が流れ込んでいる」

それは、在日朝鮮人からの「送金」だ。ただ、在日朝鮮人の生活は苦しい。しかし、そのような状況の中でも「本国」からは「送金指令」が出されるのだろう…特に「危機時」には。

その「先頭」に立つのは「パチンコ業界」だろう。

管理者の経験では「北朝鮮に問題が発生」「資金の需要が高まる」すると、パチンコ店の「出玉」が極端に悪化する(この「業界の裏側」を暴露した著書は多い。特に、元朝鮮総連幹部の著書などは参考になる)。

先ほど、「在日朝鮮人の生活は苦しい」と書いた。ただ、一部の「成功した在日朝鮮人」は非常にリッチである。

管理者の友人にも、何人かの「朝鮮人」の人が居るが(小学校の頃の友人で、今は音信不通になっている)、親友だった某君の家は「非常に貧し」かった。所謂「朝鮮部落」に住んで居たが、家は「ボロ小屋」としか表現出来ないモノだった。でも、彼は「良い奴」で、本当に仲が良く、本当に良く一緒に遊んだ。

わたしはどう言う訳か「非常に無防備」な性格なのか、小さい頃から、友人が居る「朝鮮部落」へ平気で入り込んでた。大人たちは「危ないから行かないように」等と言ったりしてたが、わたしは天然なのか「平気で出入り」してた。一度、部落の子供たち(と言っても、わたしよりも年長者も混じってた)に取り囲まれて、「オイ、お前、ここがどう言うところか解って入って来てるのか」的に、脅された事があったが(本人は、脅されたと言う意識も無かった)、「友達が居るから、一緒に遊ぶんだ」みたいな事を言ったら、皆、ワラワラと散って行ってしまった。

ところで、これも友達だったが、同じ「朝鮮人」(多分、最初はその「朝鮮部落」に住んでたが、事業が成功して、もの凄くお金持ちだった)の友人が居た。彼の親父さんは「目鼻が利く」のだろう、事業を興し、成功して「豪邸」に住んでた。でも、百件程の部落の中での唯一の「成功者」だったのかも知れない。

その頃、

「なんで、成功してお金持ちになったのに、同朋の部落民を救わないのかなぁ」

等と、幼心で考えたが、実際は「援助」していたのかも知れない。それに「本国からの送金指令があった」のかも知れないと考える事が出来るようになったのは、随分と後年のことだった。


さて、話が大きく逸れてしまった。

今回の「後継者問題」

メデイア報道を待つまでも無く、金正恩氏が「軍を掌握できるか」に掛っていると思う。

「正恩氏が後継体制を固める過程で排除された軍人などに不満が高まっている」

と言う点が引っ掛かるところである。まるで、封建時代にタイムスリップしたような「話」だが、

「世界は同じ時間(時代)で進んでいるわけではない」(by 管理者)

なのだ。


ここで、「誤解されていたら」嫌なので、言っておくが、

「わたしは、北朝鮮のような体制の国は、民主化すべき」

だと信じている(但し、「民主主義」が最高の体制であるとは思っていない、が「現状」ではBetterな体制である」と思っている。「民主主義」だって「機能不全」を起こしているのだ…それは「人類」が「その程度の存在」であるからだろう)。

ただ、本当に、あの国が「崩壊」するような事があると、「世界はまた一つ、大きな問題を抱える事になる」事は明らかだ。

それでなくても「現状の日本は問題山積」であるのに…である。そして「現状の先進諸国も問題山積」。今は「時期が悪すぎる」…と言っても、実際には「なるようになる」し「なるようにしかならない」。で、日本や世界にとって「好ましくない経路を辿る」確率も存在する。

しかし、本当に大事なのは「どのような経路を辿ろうと、それに十分対処出来る政治(経済)力が存在する」事だが、この点が、実は

「本当に危惧されるところ」

なのかも知れない。
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Author:Yasutomo-Araki
現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

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