国家についての小論考

国家の役割とはなんなのでしょうか?
『夜警国家』と言うのを聞かれた事があると思います。元々は“肯定的”な意味合いで使われていなかったようです。Wikiでは、

自由主義国家論(じゆうしゅぎこっかろん)は自由主義の元で、国家の機能を安全保障や治安維持など最小限にとどめた自由主義国家を目指すべきとする考え方。夜警国家とも。
日本では、夜警国家論とも呼ばれるのが通例であるが、夜警国家の語はフェルディナント・ラッサールが自由主義国家を批判して用いた語(Nachtwächterstaat)に由来するもので本来の名称は自由主義国家論である。
自由主義国家の対義語で、福祉国家や警察国家などがある。』

と紹介されています。ラッサールは否定的な意味合いにおいても、“国家”が果たすべき最低限の機能を『安全保障』と『治安維持』などと規定しています。これらの目的は最低限の“個人の生命権、財産権”を守る事と言うことになると思います。ラッサールは、同じくWikiでは、

フェルディナント・ラッサール Ferdinand Lassalle 1825年4月11日 ブレースラウ -(現ブロツワフ) 1864年8月31日)は、ドイツの政治学者、社会主義者。労働者運動の指導者。ユダヤ系。19世紀ドイツにおいてはマルクス、エンゲルスと並び、同等またそれ以上の評価をされていた人物。 姓はもとラサル Lassal で、ロースラウアー Loslauer(ロースラウ = シレジアのヴォジスワフ・シロンスキの出身者)から派生したものである。
富裕なユダヤ人の商人の家庭に生まれ、1843年~1845年にかけ、ブレスラウ大学、ベルリン大学の両大学で学び、自らの社会主義思想にヘーゲル哲学の基礎づけを行い、ヘーゲル左派の人物の一人となる。
1848年の3月革命に参加する中でマルクスと知り合い、『新ライン新聞』の民主主義の党派に属して活動する。同1848年11月に武装蜂起煽動の容疑で逮捕される。拘留は1851年4月にまで及ぶ。
1857年にベルリンに移る。著書『ヘラクレイトスの哲学』で学会に名を高める。1859年にはマルクスの『経済学批判』出版に協力。共産主義者同盟 (1847年)のメンバーでもあったが、しかしこの頃、革命戦略を巡ってマルクスおよびエンゲルスと対立。
1862年に「労働者綱領」を著し、当時の資本主義国家を批判し、いわゆる「夜警国家論」を説いたことは、有名である。1863年には、全ドイツ労働者協会を創設。後にこの組織はマルクス派のドイツ労働者連盟と合併し、ドイツ社会民主党に発展した。また、労働者の貧窮の原因を追究し、生産組合と普通選挙による国家社会主義の実現を主張した。ただ、財政的にも恵まれていた全ドイツ労働者協会の会長任期中、1864年8月31日、ジュネーヴにて一女性との婚約のもつれから挑んだ決闘で命を落とす。39歳だった。
オットー・フォン・ビスマルクとは親友であり、国家社会主義とされるビスマルクの社会政策はラッサールからの影響によるものだと言われている。』

という経歴の方で、社会主義者ですから、当然『大きな政府』という解釈になるのでしょうけど、わたしの中では『自由主義=小さな政府』、『社会主義=大きな政府』というような単純化したイメージでは捉えられないです。

『自由主義』の中にも“大きな政府”を志向する勢力があり、また“小さな政府”を志向する勢力もある。その逆に『社会主義』の中にも“大きな政府”を志向する勢力もあり、“小さな政府”を志向する勢力もあって良いと思うのです。確かに、『社会主義』は“計画経済”ですから、それらを人為的にやろうとすれば、自然に“大きな政府”になるのでしょうけどね。しかし、現実、『自由主義』経済である国々でも、北欧などの『福祉国家』では、“大きな政府”になっていますよね。それに、ラッサールが批判した『自由主義』国家でも、“レッセ・フェール”を金科玉条のように謳いつつ、実際には“インサイダー”的に裏側で、『国家』権力と『企業』や『軍』や『学』が密接につながっていて、実質は“大きな政府”を形成しているなんて『ジョークのような現実』がありますからね。それに“プロレタリア独裁”って『理想』を掲げた社会主義=“マルクス・レーニン主義”ですけど、本当は『社会原理主義』(そんなものがあればですけど)的には“本当の社会主義”って『実現』されていませんよね。

ところで、今回は「それについて掘り下げよう」と言うのではなくて、我が国なのですけど、この『国家機能の最低限』である『安全保障』や『治安維持』さえ心もとないと言う現状について、触れたかったからです。

この国の『安全保障』や『治安維持』はどうなっているのでしょうか?

この国の“国民の生命・財産”は、本当に『国家』によって守られていると言えるのでしょうか?

「日本の安全保障は、“日米安保条約”によって担保されている」

と言う人も居ると思いますけど、本当にそれで担保されていますか?

アメリカが、日本に“基地”を持ち続けようとするのは、米国の国益のためであって、なにも「日本を守るため」(日本の国益)のためではありませんね。そんな“中途半端”な国防予算が約5兆円。所謂“思いやり予算”が2010年度は1881憶円。この“思いやり予算”、1978年に当時の当時の金丸信防衛庁長官が、『在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担すると決めたことから』始まり、その後急激に予算枠が増えて、1995年には2714憶円、その後2008年度までは2000憶円台だったのが、2009年に2000憶円を切り、1928憶円、そして2010年に上記の額になっています。

さらに、日本は、イラクのクゥエート侵攻の時に、

『アメリカ軍は、湾岸戦争に610億ドルを費やした。しかし各国負担金をみると
アメリカは70億ドルだけで、サウジアラビアとクウェートが160億ドル、アラブ首長国連邦が40億ドル、日本が90億ドル、ドイツが70億ドル』

と言う事で、日本はなんとアメリカよりも負担しましたよね。当事者や現地のサウジや
クウェートよりも多額の負担をさせられましたよね。しかもこれだけ多額の『国富』を拠出したにも関わらず、むしろ『対応が遅い』とか言われて、全くの“感謝対象外国”であった事は、未だに記憶に残っていますよね。

 その後、国際紛争が起こる度に、日本は『貢献』(金銭的なものが主ですけど、最近は“後方支援”を分担させられていますね)を求められ、また平和時にも途上国などへの『経済支援』を求められ、ここでも膨大な『国富』を投入していますね。

 まあ、『軍事的解決』を放棄した我が国『日本』とすれば、物質的・金銭的援助を通じて“自国の安全保障”を組み立てなければならないのかも知れません。でも、もう“後方支援”って、“軍事的観点”から見れば、もう“立派な軍事行動”ですよ(確かに“戦闘”は前線で行われて居ますが、兵站は完全に“戦闘”を支える立派な戦闘行為です)。

 日本は、もう『世界からたかられている、金持ちのオバカボンボン国家』ですね。で、それだけ、国民の“血と汗”の結晶である『国富』を、今の“政治家”さんはホイホイと外国(特にアメリカでしょうけど)に良い顔をして出す。まあ、政治家さんにすれば“良い顔”は出来ますし、自分の腹が痛む訳でもないですからね。でも、百歩譲って『それで本当に日本の安全保障が確保出来る』ならそれも我慢するべきなのかも知れませんね。

 でも、『北朝鮮の日本人拉致問題』一つとっても、アメリカは『核問題』優先で、“日本人の生命・財産”が事実脅かされても、何の保障もしてくれませんよね。これが、アメリカ国民だったら、アメリカは黙っていないでしょう。でも『日米安保条約』を結び、日本の安全保障を担保してくれるはずのアメリカは何故か本腰を入れてくれない。「日本はアメリカの最重要の同盟国」と言っていた時でさえ、そのような態度で終始していましたよね。

 だから、『アメリカは自国の国益のために、世界中にアメリカ軍を配置している』のであって、何も“日本を守るため”に自軍を配置・展開している訳ではないです。もちろん、“アメリカの国益”と重なった時は何も言わなくても、アメリカは動きますよ。

 そんな当然の事が、この国では「ちゃんと理解」されていない。

 ちゃんと“理解”するのであれば、政治家さんたちは、真剣に『この国の国益』を、そしてそれを“守る”ことを命懸けで考えなければならないはずです。

 頭の中は『選挙』の事だけ、政権を取ることだけ。そのために“パフォーマンス政治”ばかりに力を入れる。『選挙』や『自分の権力』を維持するための『集金』にばかり励む。

 まあ、解りますよ。政治家さんたちは『選挙』で落ちれば“ただの人(以下?)”。自分のお抱え秘書たちは“路頭に迷う”(冗談ではなく)。

 だから『国民がアホ』って言われれば、否定しきれない。でも、あなたたちが思っている程には国民もバカではないです。

 今回は、何時もに比べてタレントさんが多く落選しましたよね。わたしは、あれで、まあ、国民もそこまでバカじゃあない…って思いました。そして、裏返せば、政治家さんたちは『どれだけ国民をバカにしているのか!』って思いましたね。

 で、今回、言いたかった事は、本当に単純なレベルで、

『この国は、“国家”が果たすべき最低限の機能を『安全保障』と『治安維持』さえ果たせていない!!』

 って事です。そんな“最低限の国家機能”さえ果たす事が出来ていない国に住む、わたしたち日本国民って………。負担だけ強いられ、『国富』をいとも簡単に海外にあげる国って………。しかも、国内は“財務省”が『増税しなければ、国がもちません』なんて言っていながら、ドンドン無駄遣いをし続けるこの国って………。

 皆さんは(特に次代を担う…と言うか“担わされる”若い人たちが、どう考えているのか非常に興味があります)、どう思い、どう考えられますか?
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Yasutomo-Araki

Author:Yasutomo-Araki
現代の閉塞感のある世界がもう少しだけ住みやすくなれば良いなぁ、などと考えております。今の状況の延長線を自分たちの子供たちや孫たちへバトンを渡すのは余りにも無責任だと思っています。大学は工学系卒。国立K大学の経済学研究科大学院修士。博士課程考慮中…。この国の未来への良きシナリオを描きたいと思いトボトボと歩いてるって感じです。ただ最近は、当方の怠慢のせいでtwitterまとめ、或いは「忘備録」化してます…。しかし、同志さんたち大歓迎です。

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